「希望」という言葉を聞いて何を撮れるだろうか。人と人との繋がりの希薄さが社会問題となっているいま、私はこの希薄になった繋がりにこだわってみることにした。

 

 もちろん繋がりにもいろいろあるだろう。そのなかでいちばん強いものは何か。

それは家族ではないか。過去から現在に向かって何世代にも続いている家族というもの。世の中に横に繋がっていく絆は数多くあるだろうが、縦に繋がる絆は親子以外にない。自分の上の世代が築いたものを引き継ぎ、それを次の世代にバトンタッチをしていく。

 この生き物としての摂理を時に仕事のうえでも行っている。私は強い二つの縦の絆の中に「希望」はないかと親子で仕事をしている方々にカメラを向けることにした。

 

撮影を進めていくなかで、仕事の激減により子どもは別の仕事をしていたり、将来性から自分の代で終わらせることを考えている人も多くいた。しかし、たとえ生活様式の変化などにより仕事の需要が減ってしまった場合でも次の世代を担う子どもがいまある仕事に何かプラスができないかと、試行錯誤を繰り返していた。たとえばインターネットやTwitterの活用もあった。また商売っけのなさに苦言を呈しながらも、仕事を引き継ぎ、進もうとしている次の世代に喜びをもっているように感じた。さまざまなかたちで親が子を思い、子が親を思い、そしてどう引き継いでいくか協働する姿があった。

 

どんなに苦しいことや社会の変化があったとしても変わらず思いやり、乗り越えていこうとする親子の繋がりに「希望」を感じずにはいられない。       

                             

                                         

家族